WISH: Wide-field Imaging Surveyor for High-redshift

超広視野初期宇宙探査ミッション

検討ミーティング議事録

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WISH検討 定例ミーティング #19
議事録 (公開版)

2009/11/10 (火) 15:00-17:45 (JST)
国立天文台三鷹 解析研究棟 3F会議室

出席者(敬称略):
三鷹: 山田、池田、岩村、大藪、筒井(京都大)、岩田
宇宙研: 和田、米徳(金沢大)、塩谷、(ゲスト 中川)
東北大: 東谷
京都大: 矢部、太田

0 新メンバー

GRB関係から協力の可能性を議論するために、
米徳さん(金沢大)、筒井さん(京都大D2)が参加される。

塩谷さん(ISAS)も検討に参加したい旨表明された。

1 3.2μmフィルタ試作、実験結果速報 (矢部)

 液体窒素による冷却サイクル試験、液体ヘリウム冷却の上で透過
 効率測定、放射線試験等を実施。

 冷却した際に3.1um付近に吸収(透過効率の現象)がみられた。何
 らかの物質によるものと思われるが、それが分光器に起因するの
 か、フィルタに起因するものか、また、それまでに実施した実験
 によって起きたのか、製造上の問題なのかを切り分ける必要があ
 る。

 これについては、メーカーで独立に、同様の膜を形成したフィル
 タで試験して頂くことになっている。

 (C) メーカーに、蒸着方法、膜の材質の情報を教えてもらないか。
 (C) 放射線の影響は、膜の材質である程度予測可能。

 CUTフィルタのみで冷却した場合の3.1um以外の他の部分の変化は
 どういうものか?→これについてはまだ検討していない

 詳しいレポートは後日なされる予定。

2 フィルタ交換機構の検討

 フリップ式の試作: 今年度-来年度前半に実施したい。
 今回は諸隈さんがいないので、ペンディング。

 フィルタホイールを使う前提で、光学系を変更してどれくらい可
 能性があるか?
 → 検討は可能 (池田さん)

3 High-z銀河の検出期待数 (岩田)

 資料参照。
 HST / WFC3での結果を使って検出期待数を見積もると、28ABまで
 のLBGサンプルの構築が必要と思われる。したがって、ドロップ
 アウト銀河の探査のためには、短波長側は29ABくらいまで到達す
 る必要があるのでは。

 (C) 非常に狭いWFC3の結果によって、広視野をサーベイするWISH
 の意義はよりはっきりしたのでは

 フィルタシステムの最適化検討必要。サーマルエミッションの影
 響を軽減するためには長波長のリミットを抑えることが効果的。
 サイエンスからの長波長側の限界は?必ずしも5umまで必要とい
 う声はあまりない?

4 GRB計画との協力の可能性

 ・GRB探査の結果からの宇宙論パラメータへの制限
  (京都大 筒井さん)
 z=10まで距離の梯子を延ばして、宇宙論パラメータに制限を与え
 ることができるのはGRBだけ。SN IaやBAOとも相補的

・GRB探査衛星計画
  (金沢大 米徳さん)
 X線、ガンマ線での検出と、近赤外線での残光検出の機能が必要
 で、一つの巨大衛星としてまとめることもできるが、機能毎に
 衛星を分けて連携させることも考えられる。近赤外線部分につい
 てはWISHと協力できないか。

 GRB残光観測では、多色同時撮像が望ましい
 → WISHだと短時間でフィルタを切り替えることで対応できるか
 もしれない。

 GRBグループとの協力は前向きに検討していくこととなった。

4 衛星システム検討 (山田)

 相談を開始したい。まず、11/12にNECと打合せを行う。

5 ミッション提案書作り役割分担

・ミッション要求書ドラフトの紹介(資料参照)。
 来年度早々くらいに必要となるか?

・ミッション提案書の内容紹介

 まだ検討があまり進んでいない項目:
 ・広視野カメラ
  エレキ: SIDECARの実績の記述+国内開発の可能性?
 ・望遠鏡システム
  副鏡、第3鏡、斜鏡
  焦点調節機構
 ・衛星サブシステム
  電源、通信、信号など
  →SPICAを参照できるのでは
  姿勢制御
  →重要な要素。ミニマムレベルでの達成度を示す必要
   SPICAと比べてより困難か?冷凍機がないが、軽い。
   安定性としては同程度
 ・運用
  ミッションライフタイム5年の根拠は?
 ・試験計画
 ・フェーズA計画
 ・体制
  ・フェーズAでの開発
   軸足はNAOJで
  ・フェーズB
   より宇宙研に重心を置く
 ・国際協力
  いくつか話はあるが、これまでは、まずWISHチームとしての計
  画検討の進行を優先してきた。
 ・コスト算出

 ・今日は時間切れでそれぞれの担当者割当を決定するところまで
  いかなかった。とりまとめたい箇所がある方は山田さんまで。
  来月までに、各項目の担当の案をとりまとめたい。

6 会議等

6-1 宇宙理学シンポジウム (11/20締切)

 2010年1月7日-8日、申し込みは11/20締切
 → 山田 (口頭)、諸隈、矢部、岩田 (ポスター)で申し込んだ

6-2 SPIE 2010 (12/14締切)

 次回の議題とする。

次回12/8(火) 15:00-
解析研究棟2F会議室予約済

(以上)

資料