WISH: Wide-field Imaging Surveyor for High-redshift

超広視野初期宇宙探査ミッション

検討ミーティング議事録

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WISH検討ミーティング #15
議事録(公開版)

2009/07/14(火) 15:00-17:20 (JST)

出席: 山田、諸隈、河合、岩村、岩田、
大藪、矢部、和田

1 REOSCによる主鏡保持機構検討

7/8に山田さんがREOSCを訪問し打合せを行った。

REOSCでの検討・開発の順序は
(1) Mirror Pad検討
(2) Mirror Interfaceのモックアップ作成、冷却試験(日本側で実施)
(3) Mirror Fixation Device (ミラーと望遠鏡構造の接続)

(3) についてはREOSC以外での検討の可能性もあり、未定。
まず(1)の部分を実施する。

・Mirror Padの検討は、まず80K-100Kをターゲットとして検討し、可能であれ
ばさらに低温(40K)にした場合を検討する。

・鏡材: zerodurかULEかの検討も行う。

・Bonded Pad、Clamped Interface の二方式を平行して検討する。

・スケジュール
 9月はじめ前後にキックオフミーティング、
 年度内に完了の予定。
 その後予算状況に応じて(2) モックアップ作成に進む


2 フィルタ試作

3.2um BPFを発注した。9月半ば納品予定。
枚数: 80mm角 (t 5mm) 2枚組 3組 (仕様を満たすものは最低1組)
   25mmφ (t 1mm) 2枚組 2組以上

試験項目としては
・熱サイクル試験
・放射線試験
を当面実施する。準備中。

(Q) リークはどうなるか? → 設計上はOD4、科学的必要性はOD5

1.4um BPFの製作も検討。波長域の検討が必要。drop out法の検討: 矢部、岩田
photo-z: 東谷さんから鍛冶澤さんに問い合わせる


3 熱解析

本日午前にJAXA研究開発本部熱グループ(杉田、佐藤、岡本の各氏)と打合せを
行った (岩田、東谷、常田(TV会議))。

フィルタ交換機構の温度設定は80Kでよいか?→フィルタ交換機構については、
スライド式の実現が困難な見通しでペンディングになっており、個別検出器に
フィルタ交換機構をつける方法などを検討している。熱解析でどのような条件
を設定するか、明らかにしておく必要がある (WISH側 A/I)。

FPA (Focal Plane Assy; 検出器+ASIC)の熱量については、40個のASICからの熱
量を見込んでいるが、各検出器に1個のASICとできるか検討して連絡する(WISH
側 A/I)。

初期的な検討結果の報告があった。4月に提示した構造案をもとに、SPICAで使
用している条件を適用して定常解析を行った。接触熱抵抗を考慮していない、
ラジエータ フィン効率を1とするなど、単純化/理想化した設定。また、フィル
タ交換機構については構造が不明のためFPI (Focal Plane Instruments) BOX
全体について指定された熱量を設定した。

4月の構造案のままの場合、主鏡部: 170K、FPI: 200K、FPA: 66K といった結
果となった。バス部およびサンシールドからの熱輻射が大きい。シールドを追
加した場合、主鏡部: 150K、FPI: 150K、FPA: 65K。目標として設定した主鏡
100K、FPI: 80K、FPA: 40Kよりも高くなっている。
FPAについてはASICからの熱とバス部エレキからの流入、ラジエータからの熱
排出のみを考慮している。ラジエータ面積を4倍程大きくしても50K程度となっ
ている。→ ASICの数を減らして熱を小さくできるか。

ラジエータを追加する、深宇宙に向いている部分のemissivityを変更するなど
して、目標値を達成できる解を探して頂く。

(Q) 姿勢差による変動は? → 現在は定常的な解析で、太陽光の入射量は常に
一定になっている。姿勢による変動とそのタイムスケールは今後の課題。


4 パタパタ式フィルタ交換機構検討

諸隈さん資料参照。

対称性を犠牲にすると、7.5枚分くらい
焦点面で外に出ている0.5枚分くらいのところも像質はそれほど悪くない?
第一焦点面付近での「フットプリント」については池田さんと改めて確認

ハード概念設計
・フィルタの材質とホルダ部の熱膨張率を合わせる必要。
・上部を固定する必要の有無はフィルタ厚さに依存する。
・概念設計仕様の策定


5 ターレット式検討

東谷さん資料参照。

瞳付近でビームサイズが小さいところにフィルターを置いて、ホイールでの
フィルタ交換ができるか検討した。

(Q) 斜鏡の厚さを考慮した位置か?→ 構造と干渉しないか検討する必要。
(C) フィルタ間の隙間が狭すぎて、構造的に打ち上げにもたないと思われる。
フィルタ間にはフィルタの半径分くらいの幅が必要では。フィルタ枚数を4枚
(素通しを含む)にすればできるだろう。
(C) フィルタを含め重量がどれくらいになるか検討が必要

・ビームの入射角に対するフィルタの波長シフトはどれくらいか?
 → OCJ or 池田さんに問い合わせ


6 その他

・IAU総会 JD12 でのポスター発表
 PI名を大藪さんに変更する。


7 今後のアクションアイテム

・光学系
 REOSCとの打合せ進展 (山田さん)
・パタパタ式フィルタ交換機構
 配置検討の継続 (諸隈さん)
 概念設計仕様策定 (諸隈さん、岩村さん)
・フィルタ試作
 試験準備 (矢部さん、東谷さん、岩田)
・熱解析
 JAXA研究開発本部熱グループと連携した検討 (岩田)
・軌道
 SPICAでの検討のレビュー (大藪さん)


次回
 8/11 (火) 15:00- を一応スケジュールしておく。参加可能状況を調査して
開催するかは決める。
場所は解析研究棟2F会議室を確保。

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(以上)

資料