WISH サイエンスワークショップ 2009
主な質疑等のメモ
[WISH計画概要]
・フィルタの数は?→交換機構の実現方法に依存するが、5枚は最低ライン。
・各検出器にフィルタを固定することは考えないのか?
→フィルタ交換機構が実現できなかった場合の手段。その場合、フィルタは
4種類になるかも。各バンドの積分時間が同じになる。
・フィルタやグリズムを置く場所として、C案でのコールドストップの直後
(直進した場合)という案もありうる。
・スリットレス分光の可能性: 検討課題。まだ配置方法、分散など未検討。
WISHの基本はなるべくシンプルなシステム。
[高遠さん]
・3umに水の吸収があるので、これをとらえられるようなフィルタ構成にして
ほしい
・2.5 - 5umでの高い感度が重要。これまではplutoくらいしか観測がない。
・宇宙研 長谷川さん: 外縁部だけでなくメインベルトの小惑星も受かる。
・あかりではできないのか?→KBOは感度足りない。メインベルトは行ってい
るところ。
[田村元秀さん]
・若い星形成領域を狙った方が低質量星は明るいので受かりやすい。
・3.3umと4.1umのバンドがあると超低温度星が選びやすい。
・星形成領域での超低温度星探査: 空間分解能が問題になるか
・サーベイは銀河面で行うべきか?→ 深いものはGPがよいが、超低温度星は
まだ近傍なのでどこでもよい
・深くやるより、浅めで広いほうがよい。∼1000deg2くらいほしい。
TMT/SPICAでの分光ターゲット。
[有本さん]
・色等級図を作りバルジの球状星団の形成史を探る上で、近赤外観測のメリッ
トは?→ダスト吸収の影響が小さいこと。
[牧野さん]
・アストロメトリで有意義なデータを構築するのに要する時間は?
→オリジナルなJasmine計画と比べると、視野が狭いのがデメリットだが、
工夫次第で比較的短い時間でも対応できる
・必要な深さは?→15等くらいまで
[小林さん]
・z=7から8で0.2magの進化、z=7から11では>1magの進化。100deg2、mUV<27mag
で検出期待数は160000個 @z=7-8、6000個 @z=8-11、1000個 @z=11-14
・Narrow-bandという観点では、Ly-αだけでなく、H-αも検討しては?
→是非やりたい。
[小山さん]
・WISHでz>2銀河団をサーベイして、SPICAでそれを見に行く、のが理想。
[鍛冶澤さん]
・1um付近のフィルタを増やせないか。phot-zの精度に効く
[安田さん、浅見さん]
・フィルタがbroadで、rest-frameでのphotometryがlow-zとマッチしないおそ
れや、photometryでの情報が失われることへの懸念
[high-z銀河研究についての議論]
・球状星団の形成期をとらえることができるか、是非検討してほしい。これま
で試みられてきたが、成功していない。
・JWSTとの関係: WISHの広さは有効。TMTの分光との親和性
[総合討論]
・WISHでしかできないサイエンスが幅広い分野で存在することが分かり、エン
カレッジングであった。
・NBフィルタもしくはスリットレス分光への期待がやはりかなりあることが分
かった。WISHの基本はシンプルなシステムだが、可能かどうか検討を進める。
・波長カバレッジ: 5umまでカバーするとz<7のHα輝線をとらえられる。
・wish-sciメーリングリストへの登録を希望される方が多くいらっしゃった。
今後、検討状況をお知らせするとともに、フィルタの選択やサーベイプラン
などでご意見を頂きたい。
・今年度後半に第二回サイエンスワークショップを行いたい。
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